手塚 卓也(Incubation事業部)

手塚 卓也(Incubation事業部)

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スマートにやる必要なんかない。パッションで成功を掴み取る

手塚 卓也

Incubation事業部 事業部長

2018年中途入社

新卒でITベンチャーに入社、インフラエンジニアとして活躍。創業者である吉田が語る大きな夢に魅了され、スリーシェイクへ転職。SRE支援を行うSreake(スリーク)事業部のエンジニア、事業部長を経て、現在は、Reckoner(レコナー)、Securify Scan(セキュリファイ スキャン)の事業拡大を担うIncubation事業部を統括。

Incubation事業部、始動!SaaSプロダクトのPMFを目指す

— Incubation事業部は2022年7月に新設された部署ですが、どのような背景があったのですか?

もともとSreake事業を任せていただいていたのですが、SaaSプロダクトをどんどん開発している中で、それをしっかりと伸ばしていくのが大事なんじゃないかなと思ったのがきっかけです。ちょうどSreake事業のメンバーも育ってきて、任せられるというタイミングとも重なり、僕から吉田さんにIncubation事業部の構想を提案しました。

事業部を立ち上げようと考えたのは、僕のパーソナリティによるところが大きいです。もともと物事を思いっきり前進させる、いわゆる1→10が得意なのですが、Sreakeはもう次のフェーズに入っているんですね。であれば、僕じゃない人がマネジメントをしたほうが事業を伸ばせるよね、と思って、提案しました。

— 事業部のミッションは、Reckoner(レコナー)、Securify Scan(セキュリファイ スキャン)をプロダクトマーケットフィット(以下、PMF)させることですが、PMFを達成するには、何が必要だとお考えですか?

Reckonerはデータ活用や業務効率化ができるツールなのですが、なんでもできるが故に、特徴がわかりにくい、価値が伝わりづらいという課題があります。

たとえるなら、Reckonerはショッピングモールなんですね。お肉屋さんは「お肉を売ってる場所」と簡単に説明できますが、ショッピングモールがなんなのかを一言で説明するのはむずかしい。じゃあ、どうすればいいのかというと、ショッピングモールのどのお店ならお肉を買えるのか、つまり、Reckonerの機能がお客さまのニーズを満たしたり、課題を解決できることをきちんと示さなくてはならないんです。

さらに言えば、わざわざショッピングモールの中にあるお肉屋さんに行く理由も必要ですよね。「他のお肉屋さんと比べると〇〇が違う」とか「ショッピングモールのお肉屋さんに行けば、野菜などすき焼きの材料が全部揃いますよ」とか。機能だけでなくメリットも伝えていくことで、価値を理解してもらいやすくなるのかなと思ってます。

Securify Scanについては、脆弱性対策そのものがまだあまり知られていないというところが課題ですね。なので、まずはWebアプリケーション領域での脆弱性対策の重要性を知ってもらい、その上で、Securify Scanなら脆弱性対策が手軽にできるという価値を伝えていければと考えています。

大きな差を生むには「量」、一歩抜きん出るには「パッション」が必要

— 事業をグロースさせていくには、マーケティングやセールス活動が要となってくるかと思いますが、どのような施策に取り組んでいるのですか?

マーケティングに関しては、(発信)量にこだわっています。ハンズオンウェビナーを週1回以上、「なぜ脆弱性対策をするのか」といった啓蒙的なウェビナーを月1回実施し、プレスリリースも月3本以上の頻度で出しています。

— なぜ、「量」にこだわっているのですか?

あくまでも僕個人の考えではあるのですが、B to Bのマーケティングに限らず、戦略や戦術、表現などで、他社と決定的な差をつけるのはむずかしいと思うんです。じゃあ、何が違いを生むのかというと、「量」なんです。テストで良い点を取るために、たくさん勉強するのと同じですね。ただ、全国で1位になるには、量=勉強時間を増やすだけではむずかしい。そうなったときに初めて、クオリティにこだわるべきなのかなと。

さらに、クオリティでも差が出なくなったら、最後はパッションしかないと思ってます。最近、サッカーチームのマネジメントをよく見ているのですが、すごくおもしろいんですよ。イギリスのプレミアリーグに所属する名門チームでは、当然のように、一流の選手を集めています。また、監督も、世界一すばらしいと言われる戦術を持っています。そう聞くと、「かっこいい戦術があって、スマートなマネジメントをしてる」と思うじゃないですか?でも、まったく違うんです。

監督が毎試合、「情熱を持て」「最後まで気を抜くな」と檄を飛ばしていて、優勝が決まったあとの試合でも「勝ち点100を目指してやるんだ」と言っていて。これを見て、クオリティを磨き続けた先にはパッションしかないんだな、と気づかされました。

— 最後の最後は、パッションでしか差がつかない、と。

そうですね。それに、パッションを持って取り組んだほうが、おもしろいと思うんですよね。最後の1ミリ、2ミリを生み出すためにもがいて、ゴールを決める楽しさを味わいたいじゃないですか。スポーツでもビジネスでも数字は大事ですが、数字を上げるためだけに施策をするなんて、もったいないですから。そのためにも今は、一人ひとりが基礎をしっかりと固めて、ひたすら量を追求できる体制を作りたいなと思ってます。

— セールスについては、いかがですか?

事業規模や変化のスピードなどを考えると、全員サッカーみたいな形がいいと思います。まだメンバーの数も少ないので、ディフェンダーでも攻撃したり、フォワードも守備に入るといったように、一人が複数の領域をカバーして、チームで勝っていくイメージですね。

何度もぶつかって、何度も失敗することで、プロダクトも組織も良くなっていく

— メンバー一人ひとりや、関係性という部分では、どのような状態が理想ですか?

もっとぶつかりあってほしいですね。セールスは、エンジニアが作ったものをただ売ってくるのではなく、「この機能を作ってくれれば、10件受注してくる」と要求する。逆にエンジニアからセールスには「これだけのものを作ったんだから、売ってこい」と、いい意味で高い目標を示す。こうしたぶつかりあいが、お互いを高め、結果的にプロダクトを良くしていったり、売上アップにつながっていくと考えています。

もちろん、今がダメというわけではないのですが、メンバーがまだ若いので、遠慮が先にきちゃうんですよね。「こういう話をしてもいいんだ」「要求した方がいいんだ」と思える土壌を作るには、よく言われているように心理的安全性が大事で、まずは僕が背中を見せなくてはならないな、と。バトルをふっかけたりはしないですけどね(笑)。

ぶつかりあえない理由として、失敗が怖いのもあるのかもしれません。よく言われるように、失敗はどんどんするべきなんです。また、たとえの話になってしまうのですが、ビジネスでは10打数10安打より、10,000打数100安打のほうが、はるかに価値があるんですよね。要は、100本のヒットを打ったという事実が大事で、それ以外の9,900打席がすべて、三振であってもいいわけです。どんどん三振しよう、どんどん失敗しよう、そのためにどんどん打席に立とう=チャレンジしようということです。

事業が大きく成長する、これからが一番おもしろいところ

— 最後に、どんな仲間と仕事をしたいのか、お聞かせください。

僕たちがやりたいことに共感してくれて、素直に向き合ってくれる人がいいですね。専門知識とか経験とかも必要ではあるのですが、必須じゃないです。

僕たちは今、世の中に新しい価値を提供しようとしていて、こういうことができる機会って人生でそんなに多くないと思うんです。そこを一緒に楽しんでいきたいですね。